2011-03-27
2011-03-27
装蹄競技大会
毎年10月下旬、全国各地の地方予選を勝ち抜いた選手が栃木県宇都宮のセンターに集い、
文字通り火花を散らすワザの祭典"全国装蹄競技大会" を開催しています。
実馬の装蹄を行い、鉄の延棒から蹄鉄を作り出し、さらに馬を観察して装蹄の方針を決定
する判断力を競います。最優秀選手には農林水産大臣賞が授与されるそうです。
今月29日に、北海道予選が日高装蹄師会により浦河で開催されます。
AIR助六メンバーの装蹄師さんも参加します。上位4名が全国大会に出場出来るとの事で
写真を送ってくれたのは、第1回大会 チャンピオン(優勝者)でAIR助六代表の伸ちゃんです。
装蹄師の後輩でもあり、チームメイトの事が心配で激励に顔を出しアドバイスしているようです。
沢山の人達が応援しているので、頑張ってもらいたいですね! 大会結果は後日ブログで・・
装蹄師
装蹄師という職業があります。馬産地である日高地方や馬関連に携わっている方々は勿論
ご存知の事と思いますが、一般の方には中々馴染みのない聞きなれない仕事だと思います。
豆知識としまして「装蹄師」とは、読んで字のごとく、平たく言えば「馬の靴屋さん」のイメージや
一般の方が装蹄師の仕事を見ると、「床屋(散髪屋)」と同じのような印象を持つかもしれません。
1ヶ月もたてば蹄も伸びてきて、格好悪いから切ってもらう「職人」だと思う人もいるでしょう。
でも実際は、単に蹄を切って蹄鉄を付ければいいというわけではなく、馬に合わせて細かい
調整を行わなくてはいけなく、単純な技術的な面や、場合によってはやはり、技術職として
「職人」的な要素も必要ではあるけれど、「経験やカン(=職人)」だけではなく、解剖学、生理学、
運動学など、「現代科学に基づいた知識」を元に、獣医には出来ない治療(装蹄療法)を行い
馬の足(学術的に言うと「肢」)の疾患を治したり、症状を緩和したりもします。
そんな凄いことをしていながら、端から見ている限りでは簡単そうにやって見えるのが凄い。
実際は、ものすごく難しく職人(プロ)だからこそ出来る「業(わざ)」仕事だと思います。
つまり、この仕事の本質的な部分は「歯科医」にとてもよく似ているとも思います。
馬の蹄を守る仕事であると同時に、馬の命を守る仕事でもあり蹄が駄目になってしまい
走れなくなると、馬にとっては死を意味するからです。
競走馬なんかは特に、装蹄師の腕の善し悪しがレースの結果につながってしまいかねない
という重要な職業なのです。 まだまだ奥が深く語り尽くす事は出来ませんが・・・
少しは、装蹄師さんの仕事をお分かり頂けましたでしょうか!
追伸: ブログを見てくれた、S装蹄師さんより「自分等、装蹄師も馬に生かされている!」
とのお言葉を頂きました。 ありがとうございます!